やりたいことをやって生きていく。人生を変えるきっかけをつくった「殻を破る言葉」。

 

 

「らしさ」を体現しようとしすぎて苦しんだ過去。

私自身、心からやりたいと思えることをやれていない時期が長かった人間ですが、ここ最近はある程度やりたいと思えることができるようになってきました。

そもそも何で、心からやりたいと思えることができていなかったのか？という話なんですが、その理由はただひとつ。

「やりたいことをやっていい、やりたいように生きていい」という考えがなかったから。

 

大学卒業後、なりたかった保育士や幼稚園教諭として働き始めた20代の私は常に「先生らしさ」を意識しながら生きていました。

 

先生らしい行動。

先生らしい発言。

先生らしい考え方。

 

いいんですよ、やりたくて好きで選んだ仕事ですし、そこに疑問を抱いていなかったので。先生として子どもの成長に関われることが本当に楽しくて幸せだったんです。

ただ、この「らしさ」を求め体現しすぎるあまり、だんだんと本来の自分を見失い苦しくなってしまったんですよね。

 

 

「先生は、大きくなったら何になりたいの？」

何かが苦しいとは思いつつ、当時の私は何が苦しいのかも全くわからなくて。

そんな私に気付きを与えてくれたのが、Aちゃん（5歳児）の言葉です。

27歳、年長さんの担任をさせてもらった時に出会ったAちゃんは人懐っこく、でもどこか大人びていて。「これってどう思う？」という話を好む子だったので、１年間いろんなお話をしました。

このAちゃんに言われたのが、

「先生は、大きくなったら何になりたいの？」

です。

 

もう27歳だし、小さい頃からなりたかった「先生」になってるし。

そろそろ30歳になるし、今さらなりたいものなんてないなあ……。

 

これがその時の正直な思いでした。

なので、

「先生はもう大きくなって『先生』になったからなあ……」

と答えたんですよね。

 

そしたら、

 

Aちゃん「先生何歳？」

私「27歳」

Aちゃん「27歳！大きいね！」

私「大きいでしょ（笑）」

Aちゃん「でも、30歳とか40歳とか50歳とか、もっと大きくなるよ？そうしたら、何になりたいの？」

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と、核心を突かれてしまいまして。

 

出てこなかったんです、先生を続けている、という言葉が。

 

 

 

3年後、5年後、10年後。未来に目を向けてみよう。

「先生」というやりたい仕事をやって、幸せなはずなのになぜか満たされない。そんな自分に不満を抱く。

長らくこのモヤモヤに苦しんでいましたが、その理由は「先生」の先にある人生を描いていいし、その道に進んでいいと思えていなかったからなんですよね。

 

当時、思考停止していた私の頭の中にあったのは、

 

なりたかった仕事だし。

やりたかったことだし。

大学まで行って就職したんだから、辞めるなんてもったいない。

先生しかやって来ていなくて、いわゆる社会経験がないから、できることが何もない。

私には何もできない。

 

こんな言葉ばかりで。

この自分に対する言葉がけが、知らず知らずのうちに自分の可能性をぶち壊していました。

 

 

 

自分で自分の可能性をぶち壊してる！と気付き辞めることができたのは、じぶんデトックスをする数年先のこと。

それまでは悲しいかな、このぶち壊しは私の中のスタンダードでした。

 

じぶんデトックスってなに？？

 

この「大きくなったら……」のやりとりをしたのは10年以上前ですが、それでもこうやって覚えているのはそれだけ衝撃だったから。

あれ？私このままでいいのかな？

と、自分の生き方働き方に疑問を持つ大きなきっかけとなりました。

 

 

やりたいことはやっていいし、変わっていい。

あれから10年以上経ちまして。

人生は大きく変わり、「やりたいことをやっていい、やりたいように生きていい」と考えられるようになり、自分に許可を出せるようになりました。

「先生」以上になりたいもの、やりたいことが見つかりました。

やりたいことをやると批判される……と思い込んでいましたが、まわりにいてくれるのは「やりたいことをやる人だ」と私のことを認識してくれている人たちで、かなり生きやすくなりました。

 

 

あなたは大きくなったら何になりたいですか？

 

今の自分に満足できない、何かが違う気がする……という時はぜひ、じっくり考えてみてくださいね。

 

やりたいことをやるには責任が伴いますが、その責任を負うと腹を括れたら必ず人生は変わります。